研修医マニュアル

研修医生活を送る作者が研修中に学んだこと、ポイント、その他を解説。

Child-Pugh分類(チャイルドピュー分類)

消化器科では、様々な指標・分類が使われます。
その中でも、肝障害度を評価するスコア、
Child-Pugh分類(チャイルドビュー分類)があります。

臨床的には肝硬変の程度を表し、肝癌治療などの目安にもなる。


【評価項目】


①脳症

1点:脳症なし

2点:軽度脳症あり

3点:時々昏睡


②腹水

1点:腹水なし

2点:少量の腹水あり

3点:中等寮


③Bil(mg/dl):ビリルビン

1点:<2

2点:2~3

3点:3<


④Alb(g/dl):アルブミン

1点:3.5<

2点:2.8~3.5

3点:<2.8


⑤PT(秒)(%)

1点:1~4秒    80%<

2点:4~6秒    50%~80%

3点:6秒<     <50%


GradeA(5~6点)

GradeB(7~9点)

GradeC(10~15点)

の3段階で評価されます。


スコアが8~9点の場合には1年以内に死亡する例が多く、

10点以上になるとその予後は約6ヶ月となります。

続きを読む

腹部エコー(実践編)

(1)胆嚢
 西洋梨状で壁厚は3mm弱。
 右肋弓下・右肋間走査を行う。
 門脈長軸を出すと門脈に併走する総胆管が見える。
 総胆管の内腔径は7〜8mm以内で門脈の腹側に位置する。 

(2)腎臓
 後腹膜臓器であり、思ったよりも背側にある。
 まず右の腎臓を見てから左の腎臓を観察する。
 長軸・短軸を観察し、長軸像で1枚ずつ撮影する。
 水腎、腫瘍、嚢胞、石灰化がないか確認。
 成人で長径:9〜13cm、短径:5cm

(3)脾臓
 左腎の後上側に位置する。
 呼気でやると描出しやすい。
 形状・大きさ(脾腫、脾欠損、重複脾などがないか確認)
 石灰化(Gamna-Gandy結節など)
 先に肝の辺縁に鈍化がないか見ておくと良い。

(4)肝臓
 肝臓はCantile線で右葉と左葉に大きく区分される。
 Cantlie線に一致して中肝静脈が走行している。
 大きさ、肝縁、表面実質のエコーレベル、肝臓内の脈管を評価する。
 →肝内胆管の拡張の有無、肝静脈の拡張の有無を確認する。
 肝臓周囲の所見(側副血行路、腹水、リンパ節の腫大)
 腫瘤性病変があれば形状、内部エコー、境界、辺縁、
 後方エコー、外側陰影を評価する。
 肝は区域別に観察する。(S2・3→4・1→5・8→6・7など)
 ※全ての区域が描出するように、目安となる脈管をつけて。
 ※見落としやすい場所:肝表面、S2、S3端、S6端、S8ドーム直下
 もれなく肝腎コントラストを評価する。肋弓下操作と肋間走査を行う。
 SOLが存在した場合は、必ず2方向から確認すること。

(5)膵臓
 十二指腸の内縁から脾門部までを横走するピストル型の臓器。
 体部は腹腔動脈と上腸間膜動脈に挟まれている。
 頭部との境界は上腸間膜静脈。膵管は2mm以上を拡張とする。
 矢状断で上腸間膜静脈がでれば、背側に膵鉤部がある。
 水平断では、体部背側に脾静脈が併走する。
 尾部は脾臓を窓に描出したら良い。
 ※見落としやすい箇所:鉤部、尾部

(6)膀胱
 尿が溜まった状態で評価する。壁肥厚がないか確認。
 前立腺は縦×横×高さ÷2>20cm3以上なら肥大症を疑う。
 石灰化の有無を確認する。

  

研修医の給料

 匿名希望様から、『研修医の給料について書いてください』
 メッセージを頂いたので書かせてもらうことにしました。

 厚生省のワーキンググループが行った2011年度の調査結果によると、

 研修医1年目の平均年収は435万円だそうです。

 また、過去の厚生省の発表では、
 2003年度:265万円
 2004年度:365万円 
  

  という記載もありました。

 では、実際はどうなのか?
 同級生や先輩に聞いた情報を参考に、まとめてみました。
  続きを読む

意識障害の鑑別(あいうえおちっぷす)

意識大脳皮質と上行性網様体賦活系により維持されいている。

脳幹・間脳(視床)、大脳皮質のいずれかが障害された場合に意識障害が起こりうる。

意識障害の鑑別について、

いわゆる、『あいうえおちっぷす』で暗記するもの。 

A:

Alcohol:アルコール(ビタミンB1欠乏症)

Apoplexy:脳卒中

Acidosis:代謝性アシドーシス(循環不全)


I:Insulin(インスリン)

低血糖・糖尿病性ケトアシドーシス・非ケトン性高浸透圧性昏睡


U:Uremia

尿毒症


E:

Encephalopathy(脳症):肝性脳症、副腎不全による二次性脳症、高血圧性脳症

Endocrinopathy(内分泌疾患):粘液水腫・甲状腺クリーゼ

Electrolytes(電解質異常)


O:

Oxygen(低酸素血症)

Opiate(薬物中毒)


T:

Trauma(頭部外傷)

Temperature(高・低体温)


I:Infection(感染症)


P:

Psychiatric(精神疾患)

Porphyria(ポルフィリア)


S:

Stroke/SAH(脳血管障害)

Seizure(けいれん重積)

Syncope(失神)

Shock(ショック) 

 

続きを読む

略語シリーズ(脳外科)

脳外科の略語は、血管名、病名と難解なものが多いです。
単語の意味を覚えて行くと便利です。
特に血管名は、カンファレンスで頻出なので、
場所と名前はしっかり覚えるようにしましょう。 

続きを読む

外科スケジュール

 外科研修のスケジュールをまとめてみました。
 研修医生活の中でも、キツイ科の一つだと思います。
 施設によって、違いはありますが参考にしてみてください。 続きを読む

血液培養(血培)

 血液培養の手順をまとめました。
 研修中、必ず行うことがあると思うので、知っておくと便利です。


写真 のコピー









【準備】


1.看護師さんに『血培とります』と宣言する。

→血液培養は一人で採血することが難しい所があります。

 忙しくなければ、介助についてもらった方がスムーズに行えます。

※他の手技でも同様ですが、周囲の人に声かけしておくことは大事です。


2.物品の準備

 血液培養ボトル、消毒薬(アルコール綿、イソジン、クロルヘキシジン)、
 シリンジ、針、滅菌手袋を用意する。これらの物品は、各病棟のどこにあるか覚えておく!

 手洗い、マスク着用も忘れないようにする。


3.患者さんへの説明

 普段の採血とは消毒方法や採血回数が異なるので、患者さんも驚かれるかもしれません。
 検査の必要性をしっかりと説明し、普段の採血とあまり変わらないことをお伝えする。


【採血】


1.消毒

 アルコール綿で穿刺部位から直径20cmぐらいをゴシゴシこすってきれいにする。

 特に汚染が顕著な可能性がある下肢は厳重にきれいにする。


2.消毒(2回目)

 イソジンで 内側から外側へ円を描くように 消毒する。2回行う。


3.乾燥

 イソジンは約2分で十分な消毒効果を得ます。
 すぐに処置を行わないようにしましょう。
 

4.清潔手袋装着

 清潔手袋を装着する。
 この時、手袋が入っている紙は、
 物の置き場に利用するかもしれないので、清潔にしておく。


5.物品の受け取り

 介助者からシリンジ、針を受け取る。もちろん、清潔操作で。


6.穿刺

 患者さんに声をかけながら、穿刺を行う。
 静脈は陰圧を強くしても流入量はあまり変化しないので、
 力をぬいてゆっくり吸引する。採血量は20ml。 


7.ボトルへ注入

 針刺しに注意しながら、嫌気性(Anaerobic)用ボトルから注入する。10ml注入したら、残りを好気性(aerobic)に注入する。


これらの操作を2回繰り返す。

→正確な診断を行うために血液培養は必ず2セット必要です。



【参考文献】


気管切開の禁忌

勤務中、看護師から『気管切開の禁忌って何かありますか?』

と聞かれて、自信をもって答えることができなかったため、

自分なりに調べてみました。

内容が間違っていたり、不足していたらメッセージやコメントをください。

続きを読む

DESIGN-R(褥瘡評価スケール)

 臨床をしていてよく見かける褥瘡について
 DESIGN-Rという評価スケールがよく使われています。
 
 暗記する必要はないですが、褥瘡をフォローする時に、
 とても役立つので、知っていて損はないです。
続きを読む

耳鼻科をまわる前に知っておくべきこと!

以下の質問には答えられるようにしておきましょう。

(1)鼻の働きは?

(2)代表的な鼻の疾患を5つ挙げよ。

(3)鼻出血について、鼻の血管支配は?出血しやすい部位は?

(4)鼻出血の治療方法は?

(5)救急外来に来た鼻出血患者さん、どう対応しますか?

(6)口腔咽頭の味覚について、部位と支配神経は?

(7)副鼻腔の名前は?

(8)突発性難聴の診断基準は?

(9)音叉による聴覚検査方法は?

(10)滲出性中耳炎の症状、原因は?

(11)扁桃摘出術の適応は?手術の合併症は?

    手術後どんなことに注意して患者さんを診察しますか?

(12)難治性口内炎ではどんな疾患を除外する必要がありますか?

(13)反回神経麻痺の原因疾患は?

(14)カニューレの使い分けは?

(15)鼓膜・鼻腔・口腔の絵を描けるように!!

続きを読む
記事検索
ランキング
ギャラリー
  • 脂質異常症
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
  • 病院食(検食)
相互RSS
  • ライブドアブログ