研修医中、必ずインフルエンザの患者さんを診ます。

 もしかすると、先生ご自身もインフルエンザに罹患します。

 ※自分は罹患しました・・・orz

 

 ここでは、ポイントのみ書きますので詳細についてはぜひ成書で勉強してください。
 きっと役に立ちます。

インフルエンザ

 

【症状】

 典型的な症状は、

突然の発症

38℃異常の高熱(高齢者は微熱にとどまることがある)

上気道炎症状・呼吸器症状

全身症状(全身倦怠感)

 

【診断】

迅速診断キットを使用する。

ただし、迅速診断キットの感度は、発症後2448時間では90%以上だが、発症早期や検体採取が不適切だと偽陰性となることがある。

 

【治療方針】

・感染拡大防止のため自宅療養が原則!

・抗インフルエンザ薬(イナビル、リレンザ、タミフル、ラピアクタなど)を処方する。

 吸入薬:イナビル、リレンザ

 カプセル:タミフル(ドライシロップもある)

 点滴:ラピアクタ

※妊婦には使用せず、授乳も避ける!

 

【注意すること】

・小児ではボルタレン、ポンタール、アスピリンなどの解熱薬で脳症やReye症候群を起こす可能性があるので、アセトアミノフェン(カロナール)を処方する。

・高齢者では、肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪に気をつける。

・小児では熱性けいれんや脳症・脳炎に注意する。

・中耳炎、筋炎、心筋炎などの合併症にも注意する。

 

参考)インフルエンザ脳症ガイドライン

 

【抗インフルエンザ薬処方時の説明】

・小児・未成年者に抗インフルエンザ薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)を処方する場合は、
下記の説明を必ず行う。
 

異常行動が出現する可能性があること

自宅療養の場合、少なくとも2日間、保護者は小児・未成年者が1人にならないように配慮する。

薬の副作用ではなく、インフルエンザ脳症でも同様の症状が現れることがある。

10歳代のインフルエンザ罹患者が、オセルタミビル(タミフルⓇ)内服後に転落死した報道があったが、その後の調査で異常言動は薬剤だけが原因となっているとは思えず、インフルエンザそのものに起因する可能性が考えられたとの報告がある。

【参考文献】
1)廣津伸夫:インフルエンザに随伴する異常言動について

  日臨内科医会誌24: 470-474, 2009 

    2)廣津伸夫:インフルエンザによって異常行動はおこるのか

  インフルエンザ13: 2012

 

発症前1日から発症後3〜7日までウイルスが排出されるので、

学校は発症後5日を経過し、かつ、解熱後2日経過するまで出席停止とする。

幼稚園は、発症後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過するまで出席停止とする。
(学校保健安全法施行規則 
20124月改正)

 

【ワンポイントアドバイス】

・イナビルの吸入は1回で治療が完結するので便利です。
 そのことをご家族にお伝えすると良いかもしれません。

【参考文献】

1)今日の治療指針 2015年版
2)インフルエンザ診療マニュアル(第7版)
3)インフルエンザ診療ガイド2014-15